山形十三仏霊場

よろこび やすらぎ 祈りの霊場 山形十三仏めぐり

 十三仏さまは多くの仏さまのなかでも、もっとも身近で古くから信仰されている十三の尊い仏様です。
このありがたい十三仏さまとご縁を結ぶため、多くの善男善女がみちのく出羽路・山形十三仏を巡礼されています。
 各霊場は、松尾芭蕉の「五月雨を 集めてはやし 最上川」で有名な最上川沿いにあります。南は山形県山形市から北は秋田県近くの真室川町まで、いずれも山紫水明の地に点在しています。
 由緒ある寺院を巡り、季節の花々に心を和ませ、また、いにしえの人々の残した文化財を味わいながら、み仏に手を合わせてください。

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十三仏信仰とは ~十三仏は私達を導く裁判官~

 『嘘をつくと閻魔さまから舌を抜かれる|』ということばを今でもよくお聞きします。昔から、あの世に往くと閻魔大王さまによって地獄に堕ちるか、極楽に往けるか決められるという言い伝えからきたものです。
 閻魔大王さまは我々のどんな嘘でも見抜いてしまわれますが、たくさんのお仲間がおり、閻魔大王さまを含めてあの世の王さまは十王さまと呼ばれています。この十王さまはお亡くなりになった方が生前に善いことをしてきたか、悪いことをしてきたかお調べになるとともに、あの世で正しい修行を積んでいく心構えがあるかどうかを判定する裁判官とされています。
 この裁判は、亡くなってから七日ごとに行われ、四十九日まで終えるとその後は百ヶ日、一周忌、三回忌(二年)・・・と続けられ、この時期に合わせて行われるのがご法事ですが、この際にかたときも離れずお亡くなりになった方の生前のご遺徳を述べ、お護りされるのが十三仏さまであり、ちょうど弁護士のお役目といえます。
 ご法事では、ご先祖様のために家族や親戚が集まってお坊さんにお経をあげてもらいます。これはお亡くなりなった方が仏さまのもとでさらに修行を積み極楽へ往けるように応援することで、ご法事に私たちがご随喜することや十三仏の掛軸をおまつりすることは閻魔さまが判決をくだす際のよき判定条件となるわけであり、古くから善男善女が十三仏さまを身近に感じ篤く敬うゆえんでございます。

十三仏 審理
1 不動明王
(秦広王)
初七日(7日目)
2 釈迦如来
(初江王)
二七日(14日目)
3 文殊菩薩
(宋帝王)
三七日(21日目)
4 普賢菩薩
(五官王)
四七日(28日目)
5 地蔵菩薩
(閻魔王)
五七日(35日目)
6 弥勒菩薩
(変成王)
六七日(42日目)
7 薬師如来
(泰山王)
七七日(49日目)
8 観音菩薩
(平等王)
百か日(100日目)
9 勢至菩薩
(都市王)
一周忌(1年目)
10 阿弥陀如来
(五道転輪王)
三回忌(2年目)
11 阿閦如来
(蓮華王)
七回忌(6年目)
12 大日如来
(祇園王)
十三回忌
(12年目)
13 虚空蔵菩薩
(法界王)
三十三回忌
(32年目)