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天台宗庭月山月蔵院こと、庭月観音の公式ホームページです。

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〒999-5207 山形県最上郡鮭川村大字庭月2829

The Precincts Of A Temple境内詳細

七 忠魂碑

 忠魂碑 明治時代以降の近代日本は、日清・日露・大東亜(太平洋)などの戦争により多くの若い命が戦場に散っていきました。
 その御魂を弔うため建立されたのが、この忠魂碑です。この忠魂碑の題字を
揮毫(きごう)したのは、日露戦争において、203高地で有名な旅順要塞を攻略した陸軍大将一戸兵衛(いちのへひょうえ)であり、司馬遼太郎作「坂の上の雲」にも登場しています。当時の中央政財界や軍隊では、薩摩・長州閥が跋扈(ばっこ)し、何事にも幅を利かせていた時代でがありました。一戸兵衛そのようななか、東北人(青森県出身)でありながら、武勲を挙げ、陸軍大将まで昇りつめた彼は、東北人の星であります。
 なぜ、彼が題字を著した忠魂碑(昭和3年9月2日建立)が境内に残っているか、経緯はよくわかりませんが、題字からは今忘れつつある日本人の心の強さが伝わってくるかのようです。

八 仁王門

仁王門 観音堂へと続く山門の前には、仁王(金剛力士)が祀られる仁王門があります。
 仁王は観音様を守る門番であり守護神です。観音様に害をなす者は、その力に遮られて観音様にお会いすることは出来ません。
 2体の仁王様は、それぞれ
阿形像(あぎょうぞう)(口が開いている)と、吽形像(うんぎょうぞう)(口が閉じている)があり、()は五十音の始まり、(うん)は五十音の終わりの言葉です。これは宇宙の始まりと終わりを示します。
 少し見た目の怖い仁王様ですが、皆様が清い心で参拝すれば何も問題ありません。

九 鐘撞堂

 鐘撞堂 この梵鐘は、昭和五十年・六十年の二度にわたり、NHK「ゆく年くる年」の除夜の鐘として、全国放送されました。
 実は現在の梵鐘は二代目となります。初代の梵鐘は、太平洋戦争中の物資不足により、国から徴収されてしましました。当時は製造から、300年以上経過した梵鐘は、貴重な文化財として徴収を免れましたが、初代梵鐘は293年目でした。時代の流れには逆らえず、国へ捧げることとなりました。
 煩悩を打ち消す梵鐘が、戦争のために溶かされ、武器となったとは、これほど悲しい出来事はありません。
 現在、二代目梵鐘は平和を願い、毎日の朝夕に荘厳な音色を響かせています。

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